顧客情報をエクセルで管理する際に「引き継いだエクセルファイルのデータが見づらい」「入力やデータ検索に苦戦した」などで困った経験はありませんか?情報共有のために作成したファイルが、かえって混乱を招いてしまっては本末転倒ですよね。
この記事では、効率の良い情報共有のために便利な関数を5つ紹介します。
普段はシステム上で管理している場合でも、特定の目的のため定期的にエクセル形式でテンプレート化してデータを抽出し、チェックや分析を行うこともあるでしょう。そんなときに、以下で紹介する関数を使ってみてください。
目次
営業部門にとって、顧客の管理は最重要課題の1つです。会社名・役職名・氏名・連絡先などの顧客そのものの情報、これまでの商談の履歴情報、購入履歴や来店回数といった実績情報など、どのような項目が必要なのかを最初に漏れのないよう網羅しておきましょう。
エクセルを使用して顧客管理を行う場合、関数を用いることで手間をかけずに項目をチェック・修正し、時間を節約することができます。
以下ではエクセルで顧客管理のテンプレートを作成するにあたって便利な関数を5つご紹介します。
顧客名簿でありがちな困り事の1つに、表記ゆれがあります。例えば「東京」をローマ字で入力するなどの場合、「TOKYO」「tokyo」「Tokyo」など、入力者によって表記がばらけがちです。表記ゆれがあると、データの抽出や検索がしづらくなることがあります。
そんなときに便利なのが、英字をすべて大文字に変換するUPPER関数と、英字をすべて小文字に変換するLOWER関数です。上記のようなケースで、表記を統一したいときに便利な関数です。
エクセルの顧客名簿を共有して編集する場合、想定外のイレギュラーな項目ができてしまい支障が発生することもあります。例えば書類の送付に窓付き封筒を用いる場合、宛名や住所の総文字数に制限があることもありますよね。
そんなときは事前にセル内の文字数を数えてくれるLEN関数で文字数をチェックしてみましょう。「封入後に封筒の窓から住所がはみ出してしまった」というようなミスを防ぐことができます。
ちなみに、LEN関数は全角も半角もスペースも全てが1文字としてカウントされます。
DATE関数は、年月日などの日付データを計算するときに使用する関数です。例えば、エクセルの顧客管理テンプレートで生年月日の年、月、日を分けて入力・管理していて、日付の書式に修正したいときなどに使います。応用として、西暦と和暦の表示切り替えなどにも役立つ関数です。
※DATE関数を用いず日付の計算をしても、値が日付として返されません
顧客の購入履歴をエクセルで月単位で管理している場合に、月毎の最大購入金額がいくらで誰によるものだったのかが把握できれば便利ですよね。
MAX関数は、対象範囲にある最大値を返します。例えば顧客の購入履歴を月単位で管理している場合に、月毎の最大購入金額を知りたいときなどに使うことが想定されます。
対象範囲の最小値を求めたい場合は、MIN関数を使います。
MID関数は、対象セルの指定した位置から指定した数の文字を抜き出す関数です。「左から◯文字を抽出する」という関数ですね。例えば、営業担当者の社員番号と氏名が同一セル内に登録されており、氏名だけ抜き出したい場合に有用です。顧客番号と顧客氏名、支店番号と支店名が続けて入力されている場合なども同様です。
文字列の一番左から指定した文字数を抽出したいときはLEFT関数、一番右から抽出したいときはRIGHT関数を使うことができます。
なお、スペースも一文字としてカウントされます。
顧客管理のテンプレートでは、外部から入力したデータを扱いやすく加工する関数が大活躍します。今回ご紹介したような関数を利用すれば、一つ一つ入力し直すことなく、スピーディかつ正確に処理を行うことができ、業務効率化につながるでしょう。
ご紹介した関数は、顧客管理以外にも日常のエクセル業務で役立つものばかりです。
エクセルを使用した事務処理や管理業務では、関数の活用が時間短縮に直結することが少なくありません。この記事でもさわりをご紹介しましたが、「こんな時にはこの関数!」というノウハウは無数にあります。即戦力として活躍できるエクセルスキルを身につけたいとお考えの方は、実務に直結したノウハウを効率的に学べるスクールも検討してみると良いかもしれません。