ミラーリング効果とは?自然に好感を勝ち取るコミュニケーションスキルを伝授!

ミラーリング」は文字通り鏡のように相手の行動や表情などを真似することです。自然に行えば相手から好意や親近感を引き出すことができ、これを心理学用語で「ミラーリング効果」(ミラー効果)と呼びます。

ビジネスシーンや普段の生活でも、「コミュニケーション」というものは重要です。コミュニケーションを円滑に行うためには「有効なスキル」がいくつかあります。その中でも今回はこの「ミラーリング」に着目して、効果の詳細や適切な方法を解説していきましょう。

ミラーリングとは何?

クエスチョンマークが吹き出しででている女性のイラスト

まずは「ミラーリング」とは何なのか?という点を説明していきましょう。テレビ・スマホ・パソコンなどの画面をリンクさせて同じものを表示させることも「ミラーリング」と言いますが、今回は次に挙げる「コミュニケーション」の場で使う「ミラーリング」についてお話します。

「鏡のように」行動する

「ミラーリング」を簡単に言うと「真似する」という表現が近いのですが、ただ真似をするのではなく「ミラー」という単語にあるように「鏡のように」行うことがポイントとなります。「鏡」というものは無理やり真似るわけではなく、自然と映ればそのまま目に入るものです。そのように、「鏡のように自然に」ミラーリングをするというのが効果的です。

コミュニケーションスキルの一つ

「コミュニケーション」というものは自然に行うものでもありますが、ビジネスシーンなどで有効に進めるためには「コミュニケーションスキル」の活用が必要となります。そのような時に使われるのが「ミラーリング」です。ミラーリング以外にも様々なコミュニケーションスキルがありますが、比較的「ミラーリング」は行いやすい手法のひとつかもしれません。

ミラーリング効果とは?

同じシルエットの女性がハイタッチをしているイラスト

コミュニケーションの場でミラーリングを行うことによって、様々な効果があります。ただ会話を進めるだけでなく、ミラーリングのような手法を組み込むことによってビジネスの場を円滑に進めることができたり、人間関係を良好なものにするなどの効果を得たりできるのです。

「同調」による親近感

具体的には、ミラーリングによって「同調」することにより相手に「親近感」を抱かせることができるという効果があります。相手と同じような行動をすることによって「自分と似ている」「共感できる」といった感情を持たせることができるため、相手はミラーリングをした自分に対し「親近感」を抱くのです。

また、このような「親近感」を抱かせることによって「相手がリラックスできる」効果をもたらす場合もあります。こうした効果を総称して「ミラーリング効果」と呼びます。面談などで場の空気が悪い時はさりげなく「ミラーリング」を活用してみるのも手ですね。

「真似する」は相手への好意

好きな芸能人や憧れの人のファッションやスタイルを真似してみたくなったことはありませんか?これと同様の感情を持つ効果が「ミラーリング」にはあります。「真似をする」というのは相手に好意があるという意思表示の効果を持ちます。そのため、ミラーリングを行うことによって、「相手に敵意がない・好意を持っている」という意思表示をできるのです。

ミラーリングの方法

双子の子供が寝そべりながら手を上に上げている

ではここからは具体的な「ミラーリングの方法」について解説していきましょう。もちろんここで紹介するもの以外にも様々な方法があります。やってはいけない「NGなミラーリング」についても最後に紹介するので、合わせてお読みください。

「表情」「行動」をミラーリングする

「ミラーリング」は「真似する」というけれど具体的には何を真似するの?と思われたかもしれません。まずは初歩的なミラーリングの方法として、「表情」と「行動」を合わせてみるのが効果的です。例としては、次のようなものがあります。

  • 相手が笑顔ならば笑顔
  • 相手が頷けは頷く
  • 相手が飲み物を飲んだら自分も飲む
  • 相手が足を組んだら自分も組む

ほんの些細な行動ですが、このような「相手に合わせた動き」が相手に安心感を与えます。初対面の相手などで緊張した場でも和ませる効果があるので、積極的に取り入れていきたいですね。最近では、恋愛のテクニックとして「ミラーリング」を活用している方もいるようですよ。

「感情」をリンクさせる

基本的にはミラーリングは「行動・しぐさ」をまねることを指しますが、「感情をミラーリングする」というのもコミュニケーションの場では有効な手段です。相手が悲しそうな雰囲気で会話しているのにこちらが楽しそうにしていたらちぐはぐですよね。相手が楽しそうであればこちらも楽しそうに、相手が悲しそうであればこちらも悲しそうにする、というのはどのような場面でも相手に嫌な思いをさせずに好感をもたらせるテクニックかと思います。

やってはいけないNGなミラーリング

ミラーリングはコミュニケーションに有効!と言っても、もちろんどんな場面でも有効という訳ではありません。「こういう場合はやめておいた方がいい」というNGなミラーリングについて解説していきましょう。

まずは、「不自然なミラーリング」です。先ほど「鏡のように」がポイントというお話をしましたが、「ミラーリングしなきゃ!」と焦るあまりに不自然な動作になってしまっては意味がありません。相手が飲み物を飲んだから焦って飲む!腕組みしたから自分も急いでする!などと、焦って動いても意味がありません

また、「過度なミラーリング」もNGです。相手に好意を持ってほしいからとあれやこれやと全て真似しても、逆に不信感を抱かせてしまうパターンになってしまいます。「さりげなく」行うのがミラーリングのポイントです。

「ネガティブなミラーリング」にも注意しましょう。相手がため息をついたから自分もため息をつく、相手が頬杖をついているから自分もつく、などネガティブなイメージのある行動をミラーリングするのはあまりお勧めできません。このようなNGなミラーリングに気を付けて、有効なミラーリングを行えるようになると良いですね。

ミラーリングと併用できるコミュニケーションスキル

左に男性、右に女性が写っている白黒の写真

「ミラーリング」がコミュニケーションの場で有効ということを解説してきましたが、その他にも「コミュニケーションに必要なスキル」というものがいくつかあります。もちろんここで紹介するものがすべてではありませんが、ミラーリングと密接なかかわりがあり、普段の生活やビジネスでも使いやすいコミュニケーションスキルを紹介していきましょう。

「相槌」ひとつでも効果がある

まずは「相槌」です。相槌?相槌にそんな効果あるの?と思われるかもしれません。しかしコミュニケーションの場において、相槌をうまく使えるかどうかというのはかなり重要となります。相槌のタイミングを間違えただけでも場の空気が悪くなってしまう場合もありますし、相槌が上手ければ相手が話しやすくなるという効果もあります。相手とうまく同調できていることを示す手段として、相槌はミラーリング同様の効果を持つのです。

「相槌」についてもう少し詳しく知りたいな……と思われたらこちらのコミュニケーションで『相槌』をマスターして聞き上手になろう!の記事も参考にしてみてくださいね。実際の相槌の使い方なども解説しています。

「オウム返し」も有効

他には、「オウム返し」も有効です。「ミラーリング」と同様の効果で、オウム返しは「言葉」をミラーリングするというイメージでしょうか。オウム返しは「相槌」の一つとなりますが、ミラーリング同様オウム返しも上手く使わないと、効果がなくなってしまう場合もあります。相槌もオウム返しも、相手への共感や同調を示せるかどうかが成否の分かれ目となります。そんな「NGなオウム返し」についても解説している、オウム返しは本当にコミュニケーションに有効?の記事も是非読んでみてください。

ビジネスシーンでミラーリング効果を活用しよう

デスクの上に文房具が並べられている

言葉での説得などによらず自然に相手の好意を引き出せる「ミラーリング」は日常生活でも活用できるスキルなので、是非マスターしてコミュニケーションの場で役立ててみてくださいね。

とは言っても、今回の記事だけで「ミラーリング」をマスターしようとしてもそれは難しいですね。言葉で「自然に」と言われて最初から実践できるという人はまずいないでしょう。「コミュニケーションスキル」は実践を交えた勉強をすることによってはじめて様々な場面で使えるようになります。特に、「ビジネスシーンにおけるコミュニケーションスキル」に関しては独学で学んでしまうと間違った情報をインプットしてしまう場合もあります。間違った方法でコミュニケーションを取ってしまうのは危険ですよね。

そこでnoaのコミュニケーション講座の受講はいかがでしょうか?今回のような「ミラーリング」などの有効なコミュニケーションスキルを学べるだけでなく、「聞き方」「話し方」などを総合的にマスターできるので、職場での人間関係を円滑にする方法も身に付けることができます。

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