保険営業にとってアポ取りは必須業務のひとつですよね。ですが、なかなか話を聞いてもらえない、アポが取れないため新規が獲得できず思うように数字が作れないという悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。そこでこの記事では、保険営業が数字を伸ばすために押さえておくべきアポ取りのコツをご紹介します。保険に限らず、営業が数字を伸ばすための前提として、ある程度の見込み客数が必要です。アポ取りに躓くということはつまり、見込み客数が頭打ちであるため、必要条件を満たしていないということになります。逆に言えば、アポ取りさえうまく行けば、数字を伸ばすための土壌は出来ているも同然と言っても過言ではありません。では、具体的にどのようにアポ取りを成功させれば良いのでしょうか?この記事では、保険営業のテレアポのコツを紹介します。まずは電話を受けた顧客の立場になるところから始めてみましょう。
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あなたが業務時間中に電話をするということは、つまり、顧客のほとんどは仕事中に電話を受けてくれていることになります。忙しい業務中に、長時間拘束されるのは、もしも自分のための電話だとしても心理的な抵抗がありますよね?そんな顧客の抵抗感を払拭するためにも、挨拶や自己紹介を済ませた後は、まずは電話にかかるおおよその所要時間と要件を伝えるようにすると良いでしょう。例えば、次のようなトークがオススメです。
「大変お世話になります。私、(会社名)の(名前)と申します。(サービスや商品名)についてご案内のためお電話致しました。今、1~2分ほどお時間よろしいでしょうか?」
もし顧客が「今は忙しい」などと仰せの場合は、何時頃なら比較的都合が良いかを尋ね、お礼と掛けなおす旨を伝えましょう。時として速やかに引くことも大切です。押し付けるような営業電話は相手に不信感を与えかねませんので、絶対にやめましょう。相手は突発的な電話の対応を受けてくれているということは忘れてはいけません。顧客の気持ちに寄り添ったトークをすることが、信頼感を得るために何よりも重要なことです。
顧客に時間を貰うという一つ目の課題をクリアできたとして、もう一つ懸念すべきは顧客は営業電話に警戒心を抱いている可能性がある、という点です。ものを売りつけられるかも知れない、という疑いや不信感を持った相手に、本音を話すのは難しいですよね。何が言いたいかというと、この時点で契約を貰おうとしてガツガツするのは逆効果であるということです。その不信感を払拭し、顧客に楽な気持ちで話して貰うためにも、電話をした目的(保険の見直し等)を簡潔にはっきり述べましょう。この時のポイントは「お客様にとって役に立つポイント」を伝えることです。テレアポの目的は契約を貰う事ではなく会いたいと思ってもらう事です。お客様にどんなメリットがあるのかを伝え、お会いして話す機会につなげましょう。商品名やサービス名を伝えるだけでは警戒心を払拭することは難しいです。例えば、「お客様に万が一が会った際に、お客様のご家族が困らないように案内をしたい」などのように、必要性と重要性が伝わるフレーズを使うと効果的でしょう。こうしたフレーズを伝えるためには、まずなによりもあなた自身がサービスの意味や意義を理解している必要があります。自社サービスの性質や特徴、役立ったエピソードなどを調べたり、先輩に聞いてみるとより自信をもってオススメできるようになれるので、事前調査はしっかりしておきましょう。
なかなかアポが取れず、やる気や自信を失ってしまっている人もいるのではないでしょうか。一般的にテレアポの成功確率は0.3%~、高くても10%程度と言われています。これは、前述した通りお客様のご都合や心理的な抵抗を払拭できなかったことによるものでしょう。もしも成功率が最高水準と言われる10%あったとしても、その人でさえ、10本のうち9本は断わられていることになります。つまり、一流の営業でも断らられてしまうときは断れてしまうものです。顧客は、営業から電話が来るのを待っているわけではありません。電話を受けて初めて、サービスや必要性を認識する場合も多いでしょう。ある意味では、営業を通じて顧客にサービスの存在や意義を伝えられた時点で、PRという仕事をしているのです。断わられる毎に恐怖心を持ってしまいがちですが、ある程度は断わられて当然と割り切ることも必要です。仮に断わられても、電話待ちのリストが減ったことには変わりありません。振り替えって落ち込むのではなく、PDCAサイクルを回しながらより良い電話対応を身につけ、アポの成約率をあげていこうと考えるのが重要です。
基本に立ち返って、電話の目的はなにか?を自分に問い直すことも重要です。誰しも興味のない話題は長く感じるものです。保険契約の意義は何か、それをどう伝えるべきかは必ず事前に考えておきましょう。都度言葉を探しながらたどたどしく話す営業マンと、てきぱきと要件を手短に伝えてくれる営業マン、あなたならどちらに仕事を頼みたいですか?トークスクリプトが用意されている場合はもちろん活用されていると思いますが、改善の余地がある場合や、スクリプト自体がない場合もあるでしょう。その時は、優秀な先輩がどう話しているかメモを取り再現してみるなど、自分なりのスクリプトを確立してみるとスムーズに言葉が出せるようになるでしょう。営業がスムーズに話せるという事は、結果的に顧客の時間も節約できることになります。終話後は、自分のトークを振り返って良かった点と改善点をリストアップしてみるのも良いでしょう。ここまでを総括すると、相手の立場に立ったうえで、要件をいかに的確かつ簡潔に伝えられるかがテレアポのポイントだと言えます。では、具体的にどのようにすればいいのでしょうか?ひとつずつポイントを見ていきましょう。
前述の通り、テレアポの目的は契約を貰う事ではなくお会いするきっかけを作ることです。そのためにはどんな要素が必要になるか、改めて考えてみましょう。
先の項でも伝えた通り、「モノを買わされる」という警戒心を顧客に持たせないことが重要です。礼儀正しく、爽やかに、端的に要件を伝えることで、相手に「デキる人」だと思って貰いましょう。正しい言葉遣いはもちろん、相槌の打ち方や分かりやすく要件を伝えることも信頼を獲得する重要なポイントです。トークスクリプトはもちろん、よくある質問への解答一覧表などを事前に用意しておくと、話すことが定まらず無駄な時間を使ってしまうということもなくなるでしょう。答えに迷ってしまった質問はメモしておくなどし、少しずつブラッシュアップしていくと自分自身のレベルアップも感じられそうですね。
前述の通り、顧客は忙しい時間の合間を縫って電話対応をしてくれています。電話の目的と所要時間を先に伝えて、相手の心理的抵抗を下げることが重要です。事前に「2分ほど」とお伝えしておいて、実際は5分話してしまったということが無いよう、事前にスクリプトのシュミレーションをし、所要時間を正確に把握しておくことが重要です。事前約束した時間内に、要件を分かりやすく、簡潔に短く伝えるために事前準備をしておきましょう。一流の俳優やミュージシャンもリハーサルをするように、お客様から信頼を勝ち取るために練習しておきましょう。
反応があった見込み客には「また今度」「あとで」にせず、一歩踏み込んで約束をする勇気も必要です。この時、つい「いつがよろしいですか」という漠然な質問をしてしまう人も多いのではないでしょうか?顧客にスケジュールの調整を丸投げしてしまうのはNGです。顧客から提案された日付にたまたま別の予定が入っていた、ということが何度もあると、双方気まずくなってしまいますよね。例えば「月曜日と水曜日ならどちらがよろしいでしょうか?」というように、営業マン側がスケジュール管理の提案をすることで、顧客も深く悩んだり考えたりする必要がなくなります。もちろん、これを提案するために、自分のスケジュールの確認も必須です。テレアポの際は、必ずカレンダーや手帳を手元に用意しておくようにしましょう。但し、自分の都合を押し付けて約束を「取る」はNGです。あくまでも「時間をもらう」というスタンスで丁寧に対応しましょう。
電話中の話題や反応の良かったキーワードは必ずメモしましょう。例えば仕事の話題や家族構成などを聞き出せた場合は、商談時のアイスブレイクのきっかけや、提案の判断材料になります。つい自分が話すことに集中してしまいがちですが、ヒアリングも重要なスキルです。顧客の些細な一言でも、聞き漏らさないように注意深く聞きましょう。
ここまでのポイントを押さえることができれば、ある程度商談の数も取れたのではないでしょうか?この項では、せっかく取ったアポを契約につなげるためのチェックポイントを紹介します。
顧客が商談自体を忘れているという可能性もあるため、お会いする前に挨拶もかねてリマインドをしましょう。日程はもちろん、場所を改めて伝えたり、必要な持ち物などがあれば合わせてお願いすると良いでしょう。こうしたケアが、商談前に顧客から信頼を勝ち得るきっかけになります。
家族構成や収入、持病の話を賑やかなカフェでしたい人はいないですよね。納得の上で契約を貰うために、顧客から話を聞きやすい環境を作りましょう。チェーンのファミレス以外にも、個室に近い喫茶店やホテルのラウンジなど利用できる場所はありますので、事前に営業時間や混雑具合を調べておきましょう。
相手の年齢や性別から、提案内容をある程度しぼっておきましょう。テレアポはもちろん、商談も相手の時間を貰っていることに留意しましょう。限られた時間の中で手際よく話を進め、双方向コミュニケーションができる営業マンだという印象を持ってもらえれば、相手もきっとあなたから貰った提案がいいものであると確信できるはずです。
アポの目的は見込み客の選択であることは前述しました。限られた時間の中ではありますが、保険を必要としている人を見つけましょう。また、商談の前に信頼を獲得できるか?が最大のポイントです。顧客から「会いたい」と思われる人とはつまり、信頼されている人に他なりません。あなたはどんな人を信頼できると思いますか?自分の考える「信頼できる人」のイメージを持つことで、顧客に寄り添った対応ができるのはもちろん、ふとした時に自分を見つめなおすこともできますね。アポ取りのコツのひとつにトークスクリプトなどの事前準備があることがもちろんですが、顧客の立場で考える感性も必要なスキルのひとつです。
商談のゴールは契約を貰う事であることは言うまでもありませんが、同時に「またこの人に会いたい」「他の人にも紹介したい」と思われることも重要です。なぜなら、紹介で案件を貰えるようになれば、テレアポ自体が不要になるからです。そう思われるためにはどうしたらいいでしょう?前の項で紹介した挨拶を兼ねたリマインドや適切な場所選びはもちろん、自分の一挙手一投足があなたへの信頼に繋がっていることは忘れないようにしましょう。
ご契約をして頂いたお客様を放置してしまっている営業マンの方が多い印象です。特に要件が無くても定期的に連絡を行い、日常会話をしてくれる営業マンはお客様から信頼を得る事ができ、別のご契約も獲得できるという事もよくあります。そのためには高度なコミュニケーションスキルが必要になってきます。コミュニケーションスキルは一朝一夕でつくものではなく、日頃の心がけと努力が必要です。今後契約件数が増えてきた時に、既存のお客様のないがしろにしないためにも、テレアポを行っている今のタイミングからコミュニケーションスキルを習得するトレーニングをしておかれる事をオススメします。
とはいえ、実際にどうやってコミュニケーション力を身に付ければ良いのかわかりませんよね。客観的に自分にコミュニケーション力があるのかを判断することは難しく、会社でロールプレイングをする事もあるかと思いますが、先輩によって意見が様々でイマイチ正解がわからないものです。顧客からどう見られているか?与えたい印象と実際の立ち居振る舞いにギャップがないかどうか、というようなことはプロに判断してもらうのが一番効率的で正確です。「テレアポが上手くできずに悩んでいる」「コミュニケーション力を身に付けて同僚との差をつけたい」と思っているような方は、まずは一度スクールで確認してみてはいかがでしょうか。