皆さん、アクティブラーニングという言葉をご存知でしょうか?それは、これまで多くの教育機関で実施されてきた、先生から生徒への一方通行の受動的な学びではなく、能動的な姿勢でお互いが意見や情報を発信しながら学んでいく学習方法のことです。すでに多くの教育機関でグループワークやディスカッション、フィールドワークなどを積極的に取り入れることで、アクティブラーニングの導入が進んでいます。
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では、そもそもアクティブラーニングがなぜ日本に導入されるようになったのか、その背景と経緯について紹介します。
少子高齢化やそれに伴う労働人口の減少、急速なグローバル化、変化の目まぐるしい社会情勢など、将来の予測が困難な現代社会。日本はこれまでより生産性を上げ、国としての競争力を強化することが求められていく中、この未知な時代を生き抜き、社会をリードする人材育成が急務となったのです。そこで、主体的・協働的に課題を発見し解決していく能力を育む学習方法として、アクティブラーニングが導入されるようになりました。それは、これまでのように組織にならって動くという時代の終焉を意味しています。
具体的な日本の教育機関への導入は、2012年8月文部科学省中央教育審議会で取りまとめられた答申において「アクティブラーニング」という言葉が使われたのが始まりです。答申では、学生が主体的に問題を発見し、答えを見いだしていく能動的学びへの転換の必要性について述べられました。こうして、アクティブラーニングは大学教育から浸透していくこととなり、そこから数年経て、小学校・中学校・高校へと広がっていきました。
参考:文部科学省「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)(本文1/2)」2012年8月28日https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2012/10/04/1325048_1.pdf(2023年10月19日)
企業においても、社員一人ひとりが主体的な働き方を実現し、即戦力となる人材を育てるため、アクティブラーニングを取り入れた研修を盛んに取り入れています。
例えばそのひとつに「フィールドメソッド」という手法があります。「自社の新商品を購入して貰うにはどうしたらいいか」といった実際のビジネスの課題に対して、研修を受ける社員は現場に出向いて実地調査を行い、課題解決の方法を探ります。体験を通して主体的に働くトレーニングをしていくもので、新人から経営層まで幅広いキャリアステージの社員に対して用いられています。このようにアクティブラーニングを取り入れることは、主体性や発想力、課題解決力を養い、さらにはビジネスを円滑に行うにあたってもっとも重要なコミュニケーション力の向上も期待できるでしょう。
今回は、アクティブラーニングとは何か、日本での導入、そしてビジネスではどのように役立つのか紹介してきました。業務の中で特に求められることの多い「課題解決力」や、そのプロセスの中で必要な「コミュニケーション力」については、学びたい方も多いのではないでしょうか。社内での研修制度が充実していない場合には、スクールに通って学ぶこともおススメです。
スクールnoaでは、ビジネスの現場で求められる課題解決力や、相手の立場に立って伝え相手の本音を引き出す傾聴力などのコミュニケーションのスキルを向上させる講座を数多くご用意しています。「何から始めたら良いかわからない」という方も、noaの専任キャリアアドバイザーがいつでもサポートいたしますのでお気軽にご相談ください。